2016演舞テーマ『桔梗の雫』案

 

題材 明智光秀の本能寺の変明智光秀による本能寺の変。

謀反者として歴史に名を残した光秀。

『時は今、雨が下知る五月哉』

この詩に込められた想いのほどとは。

そしてどんな夢を抱きながら、戦乱を生き抜き

本能寺の変を起こしたのか。

 

 

演舞構成

① オープニング

② 宴(うらじゃ節)

③ 戦場

④ 葛藤

⑤ 桔梗の花(本能寺の変)

 

物語構成

① オープニング

時は戦国、時代は力ある武士が生き延びていく時代に光秀は舞い降りる。

織田家家臣、明智日向守光秀。

緑の甲冑を身に纏い、才知を生かした光秀が勝利をおさめていく。

兵を勝利へと導く勇ましい姿。『天下布武』の世界のもとへと。

いち早く戦を終わらせ平穏な世界を作りたい

光秀の想いが次第に募っていく。

重なる信長と光秀の理想。この男に賭けよう。

 

② 宴

戦も勝利に終わり、皆に安堵の笑みがこぼれる。村人等に迎えられ勝利の宴は始まる。

歌え踊れ夜更けまで・・・。飲めや騒げや夜更けまで・・・。

明るく楽しげに舞い踊る民。戦が終わった安らぎ、大切な人達にまた会えた喜びをかみしめている。『この笑顔が続くように。』光秀は固く胸に誓った。しかしこれは束の間の休息に過ぎなかった。

 

③ 戦場

時代はまた光秀を戦に身を投じさせる。狂気、怒り、憎しみ、悲しみ。激しい感情の昂ぶりが人を変えていく。血で血を洗うこの世の有様。勝たねば何も守れない。一度でも負ければ全てを奪われる。

世は鉄砲の時代へ。騒乱な戦況を変えていく。

比叡山延暦寺、本願寺、長篠の戦い。時代はさらに力を求めていた。

 

④ 葛藤

世は戦国時代。戦いに勝てども、終わりが見えぬ。戦無き平穏な世界など夢のまた夢なのだろうか。信長の求める世界とは。

次第にすれ違う理想。

光秀は諦めなかった。諦めきれなかった。

誰もが笑顔で何にも怯えない世界を。私はこの手で作りたかった。

世界を変えるには、この男を倒さなければ。

『時は今、雨が下知る五月哉』 

明智光秀の謀反が起こる。

 

 

⑤ 桔梗の花

舞台は本能寺。

『敵の御座すは、本能寺に候』

光秀は主君信長を討ちに出る。この終わりなき戦乱の世を終わらせるため。

桔梗の家紋が揺れる。頬を伝う涙は雫。夢に見た世界を作る為。

愛する人を光秀は討つ。争い無き世界を求めて。

『順逆二門に無し 大道心源に徹す 五十五年の夢 覚め来れば 一元に帰す』

『心しらぬ 人は何とも言はばいへ 身をも惜まじ 名をも惜まじ』

 

歌詞

溢れる雫は今 想い乗せ

揺れるこの胸の深く

刹那にきらめく想いが光求めて

 

時を奏でる 夢見た光を探して

繋がる想いが世界を照らし出す

季節を重ね 蕾は開き花となる

輝く希望の花よ 今咲き誇れ