『百鬼花火~浅き夢見し~』
鬼たちの住む世界で、あなたと見た花火は夏の夜を彩る夢物語。
概要
舞台は夏祭り。記憶を辿れば、僕らが行ったあの日の祭り。
夕闇の中に賑やかな祭囃子が聴こえ、光が灯る縁日会場。鬼達が住む世界のお祭り。鬼たちとふれあい、宴を楽しみ、祭りの終わりが近づくことに寂しさを感じる。まだ終わりじゃない。僕らは祭りの最後を彩る花火のもと、踊る。息を呑むほど一瞬、永遠に続けと願った夏の夜。
僕=心灯
あなた=お客様
百鬼花火。イメージとしては『うらじゃ』と『花火大会』を掛け合わせたもの。
『①ある夏の夜~②百鬼夜行パート』→うらじゃ
祭りの始まりの楽しさから始まり、百鬼夜行での『妖』達(温羅)の大行進を。
『③夜想曲~④花火パート』→花火大会
祭りが終わってしまう寂しさから、花火が打ち上がり夏の夜を彩る様を。
サブタイトル『浅き夢見し』はいろは歌より『あっという間に終わってしまう夢』の意味。
この夢が一瞬でなく長く輝いていてほしいという想いから逆の意味でつけてます。
物語風景
①(ある夏の夜)
記憶を辿れば、かすかに浮かぶこの景色。
月の光が照らす道。遠くあかりが灯る縁日会場。
夜道の中、あなたの手を引き、道を急ぐ。
近づく灯りに目を配らせ、鳥居をくぐると、進んだ先に見える妖達の宴。
一歩一歩、ゆっくりと歩みを寄せる。祭りの空気が心を躍らせる。
私の鼓動だんだん早くなっていた。
世界が灯りに染まっていく。眩くも温かいこの灯りに。
息を呑むほど一瞬、永遠に続けと願った夏の夜が始まった。
②(百鬼夜行)
目の前に群れなす妖達の行進。ゆっくりゆっくりと近づく距離。
力強いからこそ美しい。
夢か真か、世界は揺れていた。
私はそのあとを追うように進んでいく。導かれるように。
あなたの手を握りしめて。前へ前へ。
月灯りに照らされて舞う百鬼夜行。
③(夜想曲)
宴も終わりに近づいていた。あたりがだんだんと静けさに包まれる。
灯りだけは変わらず揺れていた。
まだ終わりたくない。。切なさが胸に迫る。
音が止まった世界の二人。
夏の終わる音が始まる。この静けさをかき消すように
打ち上がる花火が夜を灯していく。
④(花火)
色鮮やかな花火が夜を彩る。祭りはまだ終わっていない。
妖達も踊る、夏が終わらないでと願っているように。
これはある夏の夜の話。
幾年も受け継がれた夏の華、美しく儚く打ち上がっては消えていく。
忘れたくない時間、終わってしまったら目覚めてしまう。
あなたと見た花火は夏の夜を彩る夢物語。
三部挿入歌
夜空を照らす月明かり
あなたの温もり切なくて
浅き夢見し酔いもせず
巡る時の中で
優しく微笑む横顔が
私の胸を締め付ける
永遠(とわ)に響かす夏の華
心灯す空へ
四部挿入歌
あなたと夢見た
世界が動き始めて
夜空の花火にそっと願いをかける
二人で描いた
あの夏の夢の続きは
私の胸の奥で
ずっと輝いたまま
ひとりじゃないと
教えてくれたね
あなたの笑顔が
世界を変えていくの
永遠に輝く
私の想いのせて
あなたとの奇跡信じて
-Akari-を灯す